日本でもモビリティビジネスの大変革が近づいています。その中心はEV車による完全自動運転がメインだとばかり思っていたら、ドイツ中心に世界的自動車メーカーと仮想通貨の関係が非常にヒートアップしてきています。ここでは、世界的自動車メーカーと仮想通貨の取り組みについて分かりやすく解説していきます。

2025年に実現する完全自動運転

モビリティビジネスの世界標準はEV化ということで落ち着いたようですが、次の段階として完全自動運転というSF映画の世界での話が、現実の世界で実現しようとしています。

特に、モビリティ大国の日本では、2020年の東京オリンピックに向けた自動運転化(レベル4)、そしてその5年後の2025年には完全自動運転化(レベル5)を国策として掲げています。

つまり、世界の自動車産業はフォードのT型車以来の大変革期を迎えており、そこには、仮想通貨のテクノロジーを活用しようという動きも多く出ています。

20世紀以降、世界の最大産業として君臨している自動車産業に、次世代のテクノロジーといわれる仮想通貨が活用されるというのは、ごく自然な流れなのかもしれません。

世界的な自動車メーカーと仮想通貨の提携

自動車産業といえば、米国、日本と並んでドイツが有名です。ドイツは環境先進国としても知られており、大気汚染問題が相当深刻化しています。

また、大気汚染の原因の一つでもある渋滞事情も社会問題化しており、ドイツでは渋滞学という学問も進んでいて、すべてのクルマが一定の車間距離を保てば自然渋滞は解消され、渋滞が減少することで渋滞による排気ガスが大幅に減ることが期待されています。

世界的な自動車メーカーを多く抱えるドイツの自動車産業で仮想通貨のテクノロジーは、大気汚染問題や渋滞解消という側面で活用されています。

メルセデスベンツが独自仮想通貨を発行

メルセデスベンツで知られるドイツのダイムラー社は、独自仮想通貨である「MobiCoin」の発行を発表しました。

このプロジェクトは、エコドライブを目的としたもので、安全で低速なエコ運転をしている優良ドライバーを対象にMobiCoinが贈呈されることになります。

ダイムラー本社があるドイツのシュツットガルトは大気汚染が社会問題化しており、市内へのディーゼル車の乗り入れ禁止が検討されているほどで、問題解決の一つとして仮想通貨が活用されることになります。

MobiCoinが他の法定通貨などと交換できるのかなどについては、現時点では発表されていません。

BMWと仮想通貨の連携

2018年2月26日、VeChain Thor(サービスとしてのブロックチェーン企業:BaaS)は、ドイツBMW社とパートナーシップを締結したと発表しました。

残念ながら、このニュースはBMWによって否定されることになりますが、BMWが仮想通貨との連携を進めており、その一環としてVeChain Thorとの連携があることは事実のようで、今後のBMWの動きに注目したいところです。

ポルシェのブロックチェイニング・カー

同じくドイツの世界的自動車メーカーであるポルシェは、ブロックチェーンの開発を手掛けるスタートアップの「Xain」とパートナーシップを結び「ブロックチェイニング・カー」の開発を提案しました。

現在、自動車産業では自動運転技術やコネクテッドカーのようなIoT化(モノのインターネット化)の開発が活発化していますが、本プロジェクトでは、スマートコントラクトを活用することにより、データのやり取りを安全かつ迅速に行うことを試みています。

フォルクスワーゲンとIOTAの連携

2018年1月23日、IOTA財団は、ドイツ最大手自動車メーカーのフォルクスワーゲン社CDOが同財団の諮問委員会に加わったことを発表しました。

IOTAとは、IoT技術に導入されることを目的に開発された、主に少額支払いを対象とした仮想通貨で、仮想通貨時価総額ランキングで第9位に位置するメジャー通貨です(2018年5月時点)。

IOTAによるマイクロペイメントシステムは、自動車運転に要する無線通信の媒介、電気自動車への充電、駐車料金の支払いなどに応用されることが期待されており、将来的には、フォルクスワーゲン社とIOTAの連携も見据えています。

尚、IOTAに関しては、ドイツ自動車部品メーカーのボッシュ社が、同社の保有するベンチャーキャピタルを通して、多額のIOTAトークンを購入したことも伝えられています。

まとめ

各国により事情も異なりますが、ドイツの自動車メーカーと仮想通貨の連携が進んでいます。

日本の場合には、東京オリンピックというタイムリミットもあり、政府と企業という中央集権の存在ありきの自動運転化が進められていますが、そう遠くない時期に仮想通貨との連携という話も出てくるでしょう。

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