2017年末から2018年初頭にかけては、仮想通貨ホルダーにとってはそう何度も見ることができないジェットコースターのような相場の乱高下を経験しました。億り人になった人もいるでしょうが、そう喜んでばかりもいられません。何故なら次なる壁が待ち構えているからで、その壁とは言うまでもなく国民の納税義務です。

仮想通貨の税金とは

仮想通貨で一定額以上の利益が上がった場合には、国民の義務である納税義務が発生します。

サラリーマンで源泉徴収しか知らなかったからといって納税を無視すると、言うまでもなく脱税行為となりますので注意が必要です。

例え投資であっても、株式や外国為替FX同様に利益に関しては税金が発生します。

外国為替FXの税金は、国内FX会社(金融庁の認可を受けている)利用の場合には申告分離課税となりますが、仮想通貨の場合には金融庁への登録に関係なく、総合課税の雑所得扱いとなります。

申告分離課税の場合には、他の所得とは分離して一律20.315%となりますが、総合課税の雑所得の場合には、利益が増えるほど税金が高くなる累進課税方式で最大で45%(住民税と合わせて55%)の税率となります。

引用:国税庁HP

税金の計算事例

1.仮想通貨で50万円の利益が出た場合

1年間を通して、仮想通貨の課税対象が50万円の場合には、税率5%に住民税10%を足して、15%の税率となります。

利益500,000円×(所得税5%+住民税10%)=75,000円

 

2.仮想通貨で200万円の利益が出た場合

1年間を通して、仮想通貨の課税対象が200万円の場合には、195万円超となりますので所得税率は10%に住民税10%を足して20%となり、控除額が97,500円となります。

利益2,000,000円×(所得税10%+住民税10%)-97,500円=302,500円

※控除額とは、実際には200万円の場合には、195万円までは5%の所得税で残りの5万円が所得税率10%の対象となり、195万円×5%=97,500円が控除される仕組みとなっています。

 

3.億り人になった場合

ビットコインなどの大暴騰に乗じて憶り人になり、課税対象が1億円となった場合には、所得税は4,000万円超なので45%となり住民税10を足して55%、控除額は4,796,000円となります。

100,000,000円×(所得税45%+住民税10%)-4,796,000円=50,204,000円

憶り人になったと大喜びしていても、翌年の3月には利益の約半分近い額の納税が待っていることになるのです。

 

4.ただ同然で購入したビットコインが大暴騰したものの、ガチホを決め込んでおり評価益が12月末時点で2,000万円となっている場合

このケースでは、実際に売却して利益を確定していませんので、利益は発生しておらず評価益のみとなり、仮想通貨の税金は発生しません。

 

5.ビットコインで200万円の利益が出たが、イーサリアムで損失が200万円出ているケース

このケースも雑所得は200万円の利益と200万円の損失で合計0円となりますので、課税対象はゼロ円、従って、税金は発生しません。

 

6.ビットコインのFXで100万円の利益が出た場合

仮想通貨のFXは、同じFXでも外国為替FXのような申告分離課税の対象ではなく、仮想通貨の現物取引同様の総合課税の雑所得扱いとなります。

このケースで課税対象が100万円となる場合には、所得税5%に住民税10%の15%ととなり、他に所得がない場合には申告分離課税(20.315%)よりも低い税率となります。

損益通算や損失繰り越しは認められているのか

仮想通貨の場合には、昨年までは通貨ではなく物として扱われており消費税がかかっていたくらいで、通貨としての法的整備が進んでいるわけではありません。

従って、株式や国内FXの申告分離課税対象ではなく、また、損益通算や損失繰り越しも認められていません。

海外取引所を利用していた場合の税金とは

仮想通貨取引所は国内ばかりではなく海外にも多く存在しており、日本からでも利用することができ多くの人が利用しています。

それでは、海外取引所を利用して仮想通貨で利益が出た場合はどうなのでしょうか。

海外の取引所での利益だから国内では納税対象とはならないのでしょうか、結論から言うと、海外取引所での利益であっても日本に居住している限りは納税義務が発生します。

仮想通貨の匿名性を利用して、脱税行為を考える人も出てくるかもしれませんが、ミセス・ワタナベのように最終的には発覚する可能性が高いですし、これを利用した詐欺事件も増えるでしょうから、日本に在住している限りはしっかりと納税義務を果たしましょう。

必要経費は認められるのか

税金がかかってくるのは、仮想通貨の売買で発生した利益額ではなく、課税対象額となります。課税対象額とは、利益額から必要経費を除いた金額となります。

おそらくは、仮想通貨の利益で確定申告をするという人たちは2018年3月が初めてという人がほとんどでしょうから、明確にこれは経費扱いになるというものは現時点ではわかりません。

ただし、総合課税の雑所得という分類で考えると、海外FXからの利益に関して認められている必要経費などは参考になるかもしれません。