企業に勤めている会社員であれば、会社で得た分の収入に関しては、会社が行ってくれるので、確定申告の必要性はありません。しかし、会社員であっても仮想通貨投資を行い、多額の利益が出ている場合は、確定申告が必要となります。仮想通貨の確定申告については投資を行っていても知らない方が多いため、ここでは確定申告の知識や方法について見ていきましょう。

1.仮想通貨の確定申告についての基礎知識

仮想通貨で得た収入が20万円以上の場合、「給与所得・退職所得以外の収入が20万円以上ある」に該当するケースに当てはまるため、確定申告をする義務が発生します。

仮想通貨で得た利益には総合課税の累進課税が適用され、総合課税制度では他の所得を合計して所得税額が計算される事になり、課税対象額が増加すると税率も増加します。

簡単にいうとアルバイトなどの副業と同じような扱いですが、税率は非常に高く設定されています。

1-2.仮想通貨の所得区分と税率

仮想通貨で得た利益は、雑所得という所得区分に分類されます。雑所得は、給与所得、利子所得等の9つの所得区分に該当しない利益にかかる税金です。雑所得の金額は他の所得と合算し、総合での所得金額を求め、その金額で納付税額が決定します。

ちなみに所得税に関しては5%~45%の7段階に区分されている為、自分の総合所得を考慮して仮想通貨投資を行わなければ税金の支払いで利益が消えてしまう可能性もあります。

1-3.仮想通貨は損益通算ができるのか

損益通算は、事業所得等で計算上損失が生じている場合に利益が出ているものと相殺し、課税対象の金額を減らすことができる制度です。仮想通貨に関しては、価格の高騰や暴落等、価値の変動が大きいため、損益通算が可能と思われがちですが、実は損益通算ができません。

そのため、仮想通貨で利益が出ている状態で、株やFXで損失が出ていても損益を相殺し申告することは不可能であり、この損益通算が出来ない事で自己破産に陥るケースもあります。

2.仮想通貨に税金が掛かるのはどのような場合か。

仮想通貨が課税対象となるのは、売却して利益を得た場合、他の仮想通貨と交換して利益を得た場合、仮想通貨支払いに対応している店舗で商品を購入した場合です。例えば、仮想通貨を10万円分購入し、その後、価値が高騰し30万円になった時点で売却した場合には、価値が上昇した分の20万円に課税される事になります。

毎年1月1日から12月31日までの1年間で得たすべての所得に関して税金が掛かるので、取引記録は残しておきましょう。ただし仮想通貨を購入し、保有しているだけであれば、確定申告の必要がなく、課税対象からは外れます。その他、1年間での仮想通貨の利益が20万円に満たない場合も課税対象外であり、確定申告は不要です。

3.仮想通貨の確定申告方法

通常の確定申告時には、必要書類として確定申告書、源泉徴収票等の添付書類、医療費控除等を始めとした各種控除を受ける際に必要な書類だけで済みます。しかし、仮想通貨の確定申告時には、仮想通貨の入金・出金明細書、ウォレットの残高のスクリーンショット、取引履歴のスクリーンショットが必要です。

ただし、取引履歴に関しては、取引履歴をダウンロードできる取引所であれば、データをダウンロードしプリントアウトする方法でも問題はありません。

3-1.確定申告書の作成は税務署で行う

税務署の確定申告作成会場であれば、分らない事があっても職員の方が親切に教えてくれるので確定申告書をスムーズに作成することができます。その為、必要資料を用意したうえで確定申告書の作成に不安がある場合は、積極的に活用しましょう。

4.仮想通貨の確定申告をしない場合どうなるのか

2018年の確定申告の期限は2月16日から3月15日ですが、この期限内に確定申告を行わなかった場合、税務署から指摘を受けるか、自己申告するかで、追加して支払う金額が大きく異なります。

自主的な申告義務はありませんが、税務署から指摘を受けた場合は納税すべき金額ごとに加算率が異なり、50万円までは15%、50万円を超える部分については20%が加算される事になります。また、定申告の期限終了後に自主申告を行った場合は、納税額に5%が加算された額を支払わなければならないとされています。

4-1.税金の支払いを怠ると、重い罰則が科せられることも

確定申告の最終期限日である3月15日までに税金の支払いが行われなかった場合は、延滞税が課されます。原則として期限を越えてから2カ月以内の場合は年7.3%、2カ月以上が経過した場合は年14.6%の延滞税が課されます。

その他、支払いを故意に行わず、脱税行為と判断された場合、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその両方が併科されるので注意が必要です。仮想通貨の確定申告を行わない場合の追徴課税や罰則は非常に厳しい為、申告は時期を守り正確に行いましょう。