イーサリアムは、ビットコインに次ぐ時価総額第2位の仮想通貨です。イーサリアムは仮想通貨の名称だと認識している方が多いですが、実際は、イーサリアムプロジェクトという計画のために必要な技術として提供されているソフトウェア・アプリケーションなどのプラットフォームの総称の事です。今回は、イーサリアムのプロジェクトの中からライデンネットワークについて焦点を当てていきます。

ライデンネットワークの概要

ライデンネットワークイーサリアムのブロックチェーン上に直接記録されない、ブロックチェーン外で取引を行うことで、素早く、低料金な支払いを可能にすることを目的としたプロジェクトです。ライデンネットワークは2017年11月に公開され、トークンの単位はRDN。発行上限は100,000,000 RDNとなっています。現在上場している仮想通貨取引所は、バイナンスとクーコインのみです。価値に関しては、公開当初は日本円にして1 RDN当たり約7円、現在は1 RDN当たり約9円とそれほど価値は向上していません。

ライデンネットワークのプログラムの仕組み

ライデンネットワークはイーサリアムの機能拡張を目指したオープンソースプロジェクトです。オープンソースプロジェクトとは、プログラムを公開し、皆で作成していくプロジェクトのことであり、wikipediaのように誰でも更新が可能な方式でプログラムが形成されていくことになります。そのため、製作者などに権限が集中することがなく、全世界のプログラマーが参加するため、改良などについても自由に行うことが可能です。

ライデンネットワークが可能にする事象

ライデンネットワークを使用するメリットとして、ビットコインなどで問題となっているスケーラビリティ問題の解決が可能となります。スケーラビリティ問題とは、ビットコインやイーサリアムなどで起きている事象であり、取引量が増加することにより、送金遅延・手数料の高騰が発生する問題の事を指します。この問題に関して、ライデンネットワークであれば、独自のシステムにより、取引量の増加にも対応可能であるためスケーラビリティ問題発生のリスクがありません。

少額の取引に関しては、取引額よりも高い手数料を支払わなければならない場合があります。つまり、取引数が多くなればなるほど支払い金額が大きくなっていきます。これに関して言えば、ライデンネットワークでは、通常よりも低い手数料で取引が可能となり、少額の取引におけるデメリットを大幅に軽減することが可能です。

ライデンネットワークはイーサリアムを利用して作成されているERC20というトークンに対応しています。ERC20は世界中で注目されている資金調達方法であるICOで簡単に仮想通貨トークンを作成できる点から広く用いられているものです。

ライデンネットワークの懸念事項

ライデンネットワークが完成し、実装されれば、イーサリアムの機能が向上するとともに、ライデンネットワークのトークンの価値も向上するでしょう。しかし、ライデンネットワークは、公式サイトに2017年3月末にライデンネットワークのベータ版であるRaiden Minimum Viable Productの実装を予定していましたが現在の段階でも完成していません。

それだけではなく、開発が遅れているにもかかわらず、今後の予定や日程について公表がない為、本当に実装されるのかは不透明な状態です。

ライデンネットワークのICOに関しては、非公式ではあるものの、イーサリアムの開発者ヴィタリック・ブテリン氏は反対しています。その理由として、ICOによる資金調達で大金を得た場合にプロジェクトの開発がされなくなるという理由からです。実際に、ライデンネットワークの開発状況が大幅に遅れていることから、ヴィタリック・ブテリン氏の懸念が現実味を帯びてきています。

イーサリアムでは、ライデンネットワークと同様の技術であるプラズマという技術の開発が進行しています。プラズマがライデンネットワークよりも先に実装されれば、ライデンネットワークの開発価値は著しく低下することになります。

ライデンネットワークの将来性

ライデンネットワークが実装された場合、ライデンネットワークの価値が向上するのは確実でしょう。しかし、開発に時間がかかれば、同様の技術であるプラズマが先に実装されることになります。プラズマが実装される前に、ライデンネットワークが実装できるかが、今後のライデンネットワークの将来を左右することになります。そのため、ライデンネットワークの今後は開発のスピードにかかっていると言えるでしょう。