世界32カ国で事業を展開する米国の大手仮想通貨取引会社コインベース(本社・米サンフランシスコ)が日本進出を発表しました。ガリバー企業の参入で日本の仮想通貨取引業界は大きく様変わりしそうです。今後、日本での仮想通貨交換業者の登録を得た上で、日本の顧客向けに日本語でのサービスを開始するとのこと。ダン・ロメロ副社長兼ゼネラルマネジャーが6月5日付の公式ブログで明らかにしました。

コインベース日本法人のCEOに北澤直氏

日本法人の最高経営責任者(CEO)には、株式会社お金のデザイン取締役COOの北澤直氏の就任が決まりました。北沢氏は日米両国で弁護士として企業法務、不動産ファイナンスなどの業務に携わってきたほか、モルガン・スタンレー証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)で投資銀行業務に従事してきた経験を持ち、フィンテックの専門家として知られています。

ロメロ副社長は「日本市場への進出に際しては、他の市場と同様に慎重なアプローチをとる計画だ。それは、あらゆる段階で日本の法令へのコンプライアンスを確保するため、日本の金融庁と綿密に協力し合って作業を進めていくということだ」としています。

コインベースはこれまで日本語サービスは行っていませんでしたが、日本の三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)と2016年から業務・資本提携していました。今回の日本法人設立に当たってもMUFGの出資が見込まれています。

コインベースは仮想通貨業界初の「ユニコーン」

コインベースは2012年に創業に創業し、短期間でトップに躍り出て仮想通貨業界初の「ユニコーン企業」として知られるようになりました。ユニコーン企業とは、未上場で企業評価額が10億ドルを超える企業のことを指します。同社は現在は上場しており、ニューヨーク証券取引所の運営会社などが有力株主となっています。ユーザー数は1300万人で、日本の最大手であるビットフライヤーの10倍以上にもなるガリバー型企業です。

現在の取り扱い通貨はビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)の4種類のみです。これは評価の確立した仮想通貨のみ取り扱うという堅実な姿勢の表れといえるでしょう。過去にリップル(XRP)の上場を見送ったこともありました。

取引手数料はやや高めですが、セキュリティー面では評価が高く、ウォレットアプリの優秀さにも定評があります。取引の安全性を重視し、主要通貨しか取引しない向きには、お薦めの取引所といえるかもしれません。いずれにせよ、超巨大企業の参入で日本の仮想通貨取引業界にどんな影響があるのか、しばらく目が離せなくなりそうです。

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