街頭に設置された無人端末で仮想通貨を売買できるATM(現金自動預払機)がこのところ世界各国で急増していますが、仮想通貨の先進地とされる地中海のマルタ島にもついに、購入と売却の双方向取引ができる「ムーンゼブラ・ビットコインATM(Moon Zebra Bitcoin ATM)」が登場しました。

マルタで唯一の双方向ATM「ムーンゼブラ・ビットコインATM」

「ムーンゼブラ・ビットコインATM」は、マルタ東部の町スリエマのオフィスビル内に設置された仮想通貨ATMで、法定通貨ユーロと仮想通貨のビットコインやライトコインの取引が可能です。「マルタで唯一の(仮想通貨の購入と売却の)双方向取引ができるATM」と銘打っています。

利用可能時間は月〜金曜の午前9時から午後6時半まで。最新のセキュリティー機能を備えて取引の安全性を確保しているだけでなく、革新的な技術の活用で仮想通貨の売買を低コストで簡単に行うことができるとうたっています。

ムーンゼブラ社は、マルタに本拠を置く、仮想通貨ATMの設置と運営に特化したスタートアップ企業です。仮想通貨がシマウマのように自由で野性的であると同時に、力強く美しい存在でもあることから、社名が名付けられたそうです。

同社は公式サイトで、「ムーンゼブラ・ビットコインATM」を使う利点として、下記の4点を挙げています。

ムーンゼブラ・ビットコインATMの利点

(1)わずらわしい手順が必要なネット上の仮想通貨取引所や、危険な対面取引を使う必要がなくなる

(2)取引開始に当たって自分の顔写真や身元確認書類を送信する必要がないので、それらの個人情報が不正流出する心配もなくなる

(3)仮想通貨取引所に預けておいたお金が一夜にして消滅してしまう心配がない

(4)取引で怪しい人(shady strangers)と遭遇する恐れがない

日本では仮想通貨取引はネットの取引所サイトで行うのが普通ですが、マルタでは怪しげな仲介人を通した仮想通貨の取引もあるのでしょうか。興味をそそられます。

「ムーンゼブラ・ビットコイン」の使い方

公式サイトでは、「ムーンゼブラ・ビットコインATM」を使って仮想通貨を売買する方法を以下の通り説明しています。

仮想通貨を購入する方法

■ステップ1:仮想通貨とウォレットを選ぶ
「ムーンゼブラ・ビットコインATM」のスクリーンをタップし、購入する仮想通貨を選択します。続いてあなたのウォレットを「ムーンゼブラ」でスキャンします。もし、まだウォレットを持っていないのであれば、ペーパーウォレットをATMで印刷したり、ムーンゼブラ社お薦めのモバイルウォレットをダウンロードしたりすることも可能です。ペーパーウォレットには、公開鍵と秘密鍵が印刷されています。

■ステップ2:現金を挿入する
「ムーンゼブラ・ビットコインATM」があなたのウォレットを登録した後、法定通貨の現金をATMに挿入することができます。現金を入れた後は、仮想通貨の購入をキャンセルすることはできなくなります。使えるユーロ紙幣は、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、500ユーロの各紙幣です。

■ステップ3:購入完了
現金を挿入したら、「buy now(今購入する)」ボタンを押してください。仮想通貨があなたの口座に送られ、あなたは楽しい一日を過ごすことができるでしょう。取引があなたの口座で確認できるようになるまで、10分かそれ以上かかる場合もある点にご注意ください。

仮想通貨を売却する方法

■ステップ1:仮想通貨とウォレットを選ぶ
「ムーンゼブラ・ビットコインATM」のスクリーンをタップし、売却する仮想通貨を選択します。続いて売却する額を選びます。

■ステップ2:コードの付いたレシートを印刷する
印刷出力されたレシート上に表示されているコードのアドレス宛てに、売却する仮想通貨の正しい金額を送ります。

■ステップ3:取引の確認とコードの出力を待つ
ブロックチェーン上で取引が確認された後、「ムーンゼブラ・ビットコインATM」の端末に戻ってきて、ホーム画面上から「redeem your ticket(チケットを入手する)」を選択します。

■ステップ4:コードをスキャンし、現金を受け取る
レシートに印刷されたコードをスキャンして、現金を引き出します。

仮想通貨のATMが世界で急増

無人端末で取引できる仮想通貨ATMは、このところ世界的なブームとなっています。

世界初の仮想通貨ATMである「Robocoin」がカナダのバンクーバーに登場したのは2013年10月のこと。生体認証機能を持ち、ビットコインと法定通貨カナダドルの取引ができる端末で、大人気となりました。

仮想通貨ATMはこの1年ほどの間に世界各国で急増し、Coin ATM Radarの集計によると、2017年1月1日時点で949台だった設置台数は、1年後の2018年1月1日には2089台と倍増、さらに同年7月26日時点では3450台にも上っています。これらのATMのうち37%は、仮想通貨の購入と売却の両方ができる端末です。

仮想通貨ATMがある国は73カ国に及びますが、圧倒的に多いのは米国で、2005台と全体の過半数を占めています。カナダ(528台)、英国(168台)、オーストリア(144台)、ロシア(67台)などがそれに続いています。

日本での仮想通貨ATMの設置台数は18台とまだ少なく、このうち5台が東京に集中しています。このほか茨城県つくば市や大阪市、岡山市、福岡市などにも設置されているようです。世界各国の仮想通貨ATMの設置場所や関連情報は、Coin ATM Radarで確認できるので、旅行などの際に利用してみてはいかがでしょうか。

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