高速で実用的な決済システムを売り物にする仮想通貨プラットフォーム「T.OS(トス)」の公式日本語コミュニティが、2018年8月3日、テレグラム上に開設されました。仮想通貨の乱高下対策のために、内部コインも創設した「T.OS」その内容を見ていきましょう。

既存の仮想通貨の欠点を解決

テレグラムは、仮想通貨の世界ではプロジェクト運営側の情報発信の手段として頻繁に使われていることから、「T.OS」も、日本人向けにプロジェクトの進行状況を報告したり、ユーザーからの質問に答えたりするためのツールとして日本語コミュニティを開設しました。

【公式】T.OS 日本語コミュニティ招待URL

https://t.me/joinchat/IHwm6RLByMlBXDWalAPcgQ

 

「T.OS」は東京都港区に本拠を置くスタートアップ企業で、韓国のサムスングループに在籍していた技術者たちが多数プロジェクトに参加しているとのことです。実際の商取引で行われる決済システムをブロックチェーンベースのデジタル通貨を活用して構築するBM(Business Method)の特許を出願中で、取引手数料が高い、決済スピードが遅いといった既存の仮想通貨の欠点をT.OSのシステムが解決し、現金やクレジットカードなどあらゆる決済システムに代わる次世代の新しい決済方式になるとうたっています。

決済専用の内部コイン「TOSPコイン」を創設

ブロックチェーン技術を活用したビットコインをはじめとする仮想通貨は、幅広く決済に使われることを目指して誕生したにもかかわらず、それらのほとんどは価格変動が激しい上、決済完了までに時間がかかりすぎることから、決済通貨としては敬遠されています。

仮想通貨の価格乱高下対策として法定通貨連動の内部コイン「TOSPコイン」を使用

「T.OS」ではこの点の解決策として、市場価値が変動する「TOSコイン」と、価値が変動せず各国法定通貨に連動した「TOSPコイン」という2種類の仮想通貨を使っているのが特色です。「TOSPコイン」は、決済手段となる通貨として価値を変動させないため、システム内でのみ流通する内部コインです。これを使うことで、仮想通貨にありがちな価格の乱高下の影響を受けることなく、固定された価格で決済できるようになっています。

しかも、「TOSP」は決済専用の内部コインで市場に流通することがないため、ハッキングの被害に遭う恐れがなく、速い処理速度と信頼性の高い決済が可能となっています。

「T.OS」のシステム内部でのみ流通するプライベートコインであるTOSPと、市場に流通するTOSコインの間では、いつでも交換が可能です。ただし、TOSコインは市場で価値が変動するため、TOSPコインとTOSコインの交換レートも常に変動しています。

ビットコインの10倍の取引処理速度を実現

TOSコインデータ処理速度比較

出典:TOSwhitepapaer

ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの従来の仮想通貨の実用性が低い一番の要因として、処理時間の遅さが挙げられます。1件の取引処理に要する時間はビットコインでは10分間、イーサリアムでは15秒かかります。この点、「T.OS」の取引処理に要する時間は1分間と、ビットコインの10倍の速さです。

その上、実際に決済や精算を行う加盟店で使われる内部コインであるTOSPの取引処理速度は、TOSの約14倍もの速さとなっており、1件の取引処理に要する時間はわずか4秒です。このため、決済に要する時間はイーサリアムより3倍以上も速く、決済システムとして実用に耐えるものとなっています。

TOSPは各国法定通貨に連動

TOSPは各国ごとに法定通貨との間で価格が固定されており、日本では1TOSP=1円、韓国では1TOSP=1ウォン、米国では1TOSP=1ドルなどとなっています。ボラティリティーリスク(金融商品価格の予想変動率リスク)がない仮想通貨なので、世界中で決済に利用でき、各国のキャッシュレス化の促進にもつながるとされています。

TOSP決済の流れ

TOSP決済の流れ

また、TOSPは専門の交換所でスムーズに現金に両替できるため、従来の仮想通貨に比べて利便性も向上しています。これまでの仮想通貨の場合、たとえばビットコインやイーサリアムを現金化するには、仮想通貨取引所でそれらを売却した後で銀行口座に送金する必要があり、手続きが煩雑で時間がかかるのが難点でした。

TOSPのウォレットはスマートフォン用のアプリとして提供されているため、スマホで手軽にこれらの処理を行うことができます。このウォレットではビットコインやイーサリアムを簡単に現金化できる機能の提供も予定しています。

利用者がTOSPを使って店舗で決済すると、利用者のウォレットから使った分だけのTOSPが店舗のウォレットに送金され、決済が行われます。その後、店舗はTOSPを取引所に送り、取引所はこれを現金で精算します。

ホワイトペーパーによると、T.OSのメインネットは2017年8月に稼働開始。2018年8月中には決済システムの開発が完了する予定です。

 

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