株式会社デジタルガレージは、株式会社ウェルビーとの資本業務提携を発表しました。これにより、個人が保有する健康・医療情報(Personal Health Record:以下PHR)のアグリゲーション事業を開始。両社は、DG Labが研究開発を進めるブロックチェーンやAI(人工知能)等の最先端IT技術を活用したPHRサービスを共同開発することとなります。

医療の質を向上させる健康・医療情報のプラットフォーム構築のために

PHR(Personal Health Record)とは、個人が自身の健康に関する情報を、自己管理の下に収集・保存・活用する仕組みのことです。病歴、通院歴、治療経過など、PHRを医療機関に提供する事によって医療の質、効率が向上するとして今後の普及が期待されています。

デジタルガレージとウェルビーは、今回の業務資本提携により、PHRサービスの開発においてブロックチェーンやAI技術を活用することによって従来よりも進化したPHRサービスの提供を目指します。

デジタルガレージ「ブロックチェーン技術による医療データのセキュリティ強化、AIによる医療の発展に期待」

デジタルガレージはブロックチェーンやAIなどの最先端技術の事業を中心に研究・開発・起業支援を行っている会社です。デジタルガレージは2016年7月、多様な業界の企業によって次世代の事業を共同で創出することを目的とした研究開発組織「DG Lab」を設立しました。

DG Labではブロックチェーン、AI、VR/AR、セキュリティ、バイオヘルスを重点分野として次世代技術の開発に取り組んでおり、医療分野への活用にも積極的な姿勢を見せています。

本提携に際し、ウェルビーのアドバイザーに就任したデジタルガレージ取締役の伊藤穰一 氏は「ブロックチェーン技術は、個人の健康データを扱うヘルスケア分野においてセキュリティ強化の要素となり、PHRで蓄積されていくデータを管理するうえで最適な技術だと考えます。また、集積された膨大なPHRのデータと医療現場でのアウトカムを、AIを用いて解析することで、さらなる医療の発展にも生かされる」と語っています。

ウェルビーによる次世代型PHRサービス

ウェルビーは「患者・家族が自己管理をする」ツールを提供することによってより効率的な患者の治療を促進しており、PHRサービスを展開しています。

ウェルビーの提供するPHRサービスはスマートフォンから利用するアプリで、自身の医療・健康情報を入力することによって情報の管理、共有が可能となっており、今後医療機器との連携サービスや食事管理サポートサービスなどを提供していくとしています。

個人データが集約されたPHRサービスにおいてセキュリティ要素は最も重視する点であり、ブロックチェーン技術との統合によって更に高品質なサービスの提供が期待されています。

個人を中心とした健康・医療情報のプラットフォーム構築を目指す

デジタルガレージはDG Labによって医療領域に関する事業開発を進めてきましたが、今回はじめて新事業、サービスの創出に乗り出しました。

まずは2018年9月よりバイオテクノロジー及びヘルスケア領域でのスタートアップ育成とオープンイノベーション推進を目的としたアクセラレータープログラム「Open Network Lab BioHealth」開始予定です。

将来的には地方自治体、国保・健保、医療機関、介護事業者、薬局、保険会社・製薬会社、健康関連事業者などと連携することによって個人を中心とした健康、医療情報のプラットフォームを構築していく方針を明らかにしました。

PHRサービスと最新技術の連携による医療分野の発展に期待

デジタルガレージ代表取締役 兼 社長執行役員グループCEOの林 郁氏は、ウェルビーとの提携の意義について、デジタルガレージが提唱するブロックチェーンやAI技術を活用した新規事業におけるバイオテクノロジーやヘルスケアが重要であること、ウェルビーが国内でPHR分野におけるリーディングカンパニーとして、すでに医療現場での活用や製薬会社との取り組みを実践している実績などを挙げました。

また「DGグループが展開するバイオテクノロジー・ヘルスケア事業が今後、日本だけでなく、アジア、そして世界の医療発展の一助となることを強く願っています」と、海外展開についても言及しています。

林氏が述べるようにウェルビーはすでにPHR分野において大きなシェアを持ち、医療現場や製薬会社に対しても積極的に新しい取り組みを行っていることで知られています。ウェルビーによって最新技術が取り入れられる事は、医療発展の大きな一歩となりそうです。

なお、ウェルビー 代表取締役の比木武氏も、PHRサービスの大きな懸念点であるセキュリティの面をブロックチェーンが解決すると話し、「今回のDGとの提携、伊藤穰一氏のアドバイザー就任が、本事業が更に加速していく契機となると考えています。両社の取り組みから生まれる新たなPHRの価値は、病気と向き合う患者さんや医療者の治療サポートにもつながると信じています」と、自信を見せました。

まとめ

デジタルガレージとウェルビーの提携によるPHRサービスの開発は、ブロックチェーンによるセキュリティの向上やAIによる情報解析を提供します。PHRサービスが普及すると医療の形が変わり、高品質で効率的な医療サービスが実現すると考えられています

ブロックチェーンやAI分野の技術に強みを持つデジタルガレージと、医療分野において最先端を行き従来のサービスにおいてシェアを持つウェルビーによる今回の提携は、将来の医療発展に向けた大きな一歩となるかもしれません。

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