2018年8月28日の仮想通貨市場ではビットコイン(BTC)の価格がここ1カ月あまりの中で最長の4日連続の上昇となり、1BTC=7,000ドルの大台を超えました。市場の売買圧力指標も、このビットコイン価格の急伸がさらに続くことを示しています。

ビットコイン(BTC)が8月3日以来の高値

ビットコイン7000ドルの大台突破201808

出典:CoinDesk

ビットコイン価格は8月28日、一時4.7%上昇して1BTC=7,035ドルと8月3日以来の高値を付けました。他の主要仮想通貨も連れ高となり、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)もそれぞれ3.5%以上上昇しました。

日本時間の8月29日正午過ぎ現在では、主要仮想通貨はさらに続伸し、ビットコインは2.21%上昇の1BTC=7054.46ドル、イーサリアムは2.47%上昇の1ETH=291.88ドル、リップルは2.03%上昇の1XRP=0.345642ドルとなっています。

ディバージェンス・アナリシス社(Divergence Analysis Inc.、DVAN)が開発した売買圧力指標でも、ビットコインの価格上昇が今後も続くことが示唆されています。

強気に転じる兆候は前週から

ビットコインをはじめとする仮想通貨市場が、これまでの弱気から強気に転じる予兆は、既に前週から表われていました。

ビットコイン先物で売りポジションが過去最低に

ひとつは、米商品先物取引委員会(CFTC)が8月24日発表した8月21日までの1週間のビットコイン先物のポジション推移です。それによると、ショート(売り)ポジションが前週比210減の3468だったのに対し、ロング(買い)ポジションは56増の2160となり、投資家の下げ相場予想が2017年12月に先物取引が始まって以来の最低値を記録しています。これはビットコイン価格が今後上昇に向かうとの投資家の予想を示すものです。

ビットコインETF却下決定が市場に響かず

もうひとつは、米証券取引委員会(SEC)が8月22日に、3社から出されていた計9件のビットコインETF(上場投資信託)の上場申請をすべて非承認と決定したにもかかわらず、弱材料となるはずのこのニュースがビットコイン市場にほとんど影響しなかったことです。

非承認決定のニュースがビットコイン価格に響かなかったことは、これまでの弱気市場が終わろうとしている兆候と受け止められています。なお、SECは翌23日、これら9件の申請について再審査すると発表しました。

8月8日に、SECがシカゴ・オプション取引所(CBOE)から申請されたビットコインETFについての判断を9月30日に先送りしたとのニュースが流れた際には、失望売りでビットコイン価格は急落しました。現在の市場の地合いはこのときとは大きく変わっているようです。

仮想通貨テザーの送金もビットコイン価格上昇に影響か

ビットコインの価格操作に使われているとの疑惑が持たれている仮想通貨テザー(USDT)について8月27日に5000万ドル相当、同28日に3000万ドル相当の資金移動があったことが確認されており、これがビットコインの価格上昇に関連しているのではないかとの見方も出ています。

8月22日に1億ドル相当のテザーの資金移動があった直後にも、テザー社と関係の深い仮想通貨取引所ビットフィネックス(Bitfinex)を通じてビットコインの価格操作に使われた可能性が指摘されていました。

テザーを使ったビットコインの価格操作の疑惑をめぐっては、2018年6月に米テキサス大オースティン校のジョン・グリフィン、アミン・シャムス両教授が研究論文を発表。それによると、テザーとビットコインそれぞれのブロックチェーン上のデータを解析した結果、ビットコインの価格が下落すると、その直後にテザーが発行され、仮想通貨取引所ビットフィネクスがテザーをビットコインに交換しており、テザーの発行とビットコインの価格変動の関連性が裏付けられたとされています。

こうしたことから、8月27日から28日にかけて計8,000万ドル相当のテザーが移動したとの情報も、ビットコインの価格上昇要因の一つになったのではないかとの観測が出ています。

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