日本のメッセンジャーアプリ大手のLINE(本社・東京都新宿区、出澤剛社長)は2018年10月16日、同社グループの仮想通貨取引所「ビットボックス(BITBOX)」に独自仮想通貨「LINK」が上場され、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)との取引が可能になったと発表しました。

出澤社長「トークンエコノミー創設の大きな一歩」

LINEの出澤社長は「ビットボックスでユーザーがLINKを取引できるようになったことを非常に喜んでいる。これはユーザーの参加に報いるトークンエコノミーを創設するという私たちの計画における大きな一歩となるものだ」とコメントしています。

ビットボックスではLINK上場を記念して、エアドロップイベントの開催や、取引手数料としてLINKを使う場合の手数料割引などを企画しています。

また、分散型アプリ(dApps)を使ったさまざまなサービスが行われる「LINEエコシステム」内でも、LINKで料金を支払ったり報酬を受け取ったりできるサービスが今後拡大していく予定です。

「LINEエコシステム」内で流通

LINKは、「LINEエコシステム」の中で使われる仮想通貨で、LINEのシンガポール法人LINE Tech Plusが発行元となっています。「LINEエコシステム」は、LINE独自のブロックチェーンネットワーク「LINK Chain」の上に構築されています。

なお、「LINEエコシステム」で使われるコインの海外での名称は「LINK」ですが、日本国内では「LINK Point」と名付けられています。これは、LINEがまだ金融庁に仮想通貨交換業者としての登録が認められておらず、日本国内では「LINK」を仮想通貨として扱うことができないためのようです。

LINEに貢献したユーザーへの報酬として発行

LINKはLINEのサービスに貢献したユーザーへの報酬として発行されます。基本通貨単位はLINK、最小単位は「コニー(cony)」で、100万cony=1LINKとされています。

総発行枚数は10億枚で、このうちユーザーへの報酬として発行される分が8億枚、発行元のLINE Tech Plusの保有分が2億枚とされています。LINEのエコシステムの発展状況に応じて段階的に発行されていく予定です。

今後はビットボックス内で取引されるため、LINKの価値は変動しますが、ビットボックス内で取引手数料の支払いに使われる場合には、LINKは最低でも5ドル相当として扱われるとされています。

LINKの利用形態としては
(1)音楽、ビデオ、ウェブトゥーン(デジタル漫画)などのコンテンツ利用料
(2)電子商取引での商品やサービスの決済など
(3)アプリ内課金など
(4)ゲーム内の取引など
(5)ビットボックス内での仮想通貨取引の手数料支払いなど
-の5種類が挙げられています。

日本はビットボックスのサービス対象外

LINKが上場されたビットボックスは、2018年7月16日に開業した仮想通貨取引所で、取り扱い仮想通貨はビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)など約30種類に上っています。仮想通貨のみを扱っており、仮想通貨と法定通貨の間の取引は行っていません。

ビットボックスのサービス対象地域は、日本と米国を除く全世界とされ,今のところ日本は除外されています。しかし、LINEは金融庁に仮想通貨交換業の登録を申請中であり、同社のメッセンジャーアプリは日本国内にたくさんのユーザーがいることからも、いずれは日本でもサービスが始まることが見込まれます。

ビットボックスの取引所サイトは英語、韓国語、中国語など15カ国語に対応しています。

上場記念でエアドロップなどの特別イベント

ビットボックスでは、LINKの取引開始を記念して、幾つかの特別エアドロップイベントの開催を計画しています。

最初のイベントは、LINKの保有者がその保有量に応じて仮想通貨トロン(TRX)を受け取れる一方、トロンの保有者やトレーダーはLINKのエアドロップを受けられるものになるとされています。詳細はビットボックスのウェブサイトに掲載される予定ですが、現時点では同サイトは日本からアクセスできないようになっています。

ビットボックスはまた、10月末までLINK報酬イベントを開催するほか、LINKを取引手数料の支払いに使う場合に手数料を値引きすることも計画しています。

「LINEエコシステム」でもLINK活用のサービス拡大

一方、LINE本体でも、LINEのトークンエコノミーの重要な一部を構成するのはユーザーの投稿や参加であるとして、「LINEエコシステム」内でユーザーがLINKで報酬を受け取ったり代金を支払ったりできるサービスを増やしていく計画です。

既にQ&Aプラットフォーム「ウィズボール(Wizball)」での質問への回答者や、未来予想サービス「4CAST」で予想が当たった回答者にLINK(日本国内ではLINK Point)が付与されています。LINEではこれらに加え、今後数カ月以内に、グルメレビュー「TAPAS」と観光スポットレビュー「STEP」を開始するほか、交流サイトやゲーム、電子商取引など、LINKを活用できるさまざまなサービスを予定しています。

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