2018年に入って仮想通貨の価格は下落基調が続いているにもかかわらず、世界的にブロックチェーン技術者に対する需要は高まる一方となっており、これに伴いその報酬額は、あらゆる技術職の中でトップランクとなっていることが分かりました。

世界平均の報酬額は年額15万~17万5000ドル

米サンフランシスコに本拠を置く技術職専門の求人会社ハイアード社(Hired)の集計によると、世界のブロックチェーン技術者の平均的な報酬額は年額15万~17万5000ドルで、典型的なソフトウェア技術者の平均収入の13万5000ドルを大きく上回っています。

同社によると、このブロックチェーン技術者の報酬水準は、人工知能(AI)部門の技術者と並んで、あらゆる専門技術職の中で最高レベルとなっています。

求人件数が昨年末から400%増

ブロックチェーン技術を活用したプロジェクトをスタートさせる大企業が増えていることに伴い、技術者の需要も急激に高まっています。米国ではフェイスブックやアマゾン、IBM、マイクロソフトなどの巨大IT企業が現在、ブロックチェーン技術者を募集しています。

ハイアード社では2017年末にブロックチェーン部門を求人サービスの対象に追加しましたが、それ以来、同社のサービスでのブロックチェーンに熟達した技術者に対する求人件数は、400%も増加しています。

同社のメフル・パテル(Mehul Patel)最高経営責任者(CEO)は米CNBCテレビの取材に対し、「ブロックチェーンには大きな需要がある。ソフトウェアの技術者は極めて供給が少ないが、ブロックチェーン技術者についてはさらに激しい求人難の状況で、これが報酬水準をいっそう高騰させる原因となっている」と述べています。

求人サイトのグラスドア(Glassdoor)でも同様で、2018年8月のブロックチェーンおよび仮想通貨に関連した求人は、前年同月比300%増加しています。

グラスドアによると、ブロックチェーン技術者を雇用している企業の中には、仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)やサークル(Circle)、クラーケン(Kraken)をはじめ、フィギュア(Figure)、コンセンシス(ConsenSys)といった新興企業もありますが、オラクル(Oracle)、IBM、KPMG、アクセンチュア(Accenture)といった著名企業もトップ10に入っています。

「ブロックチェーン技術者」と書いた途端に求人殺到

2018年3月に米シアトルに本拠を置くグロビス(Globys)社に雇用され、さまざまな会計サービスの統合にブロックチェーン技術を活用するプロジェクトを担当しているダスティン・ウェルデン(Dustin Welden)氏は、人材採用支援サイト「リンクトイン(LinkedIn)の自分のプロフィル欄のタイトルを「主要なブロックチェーン技術者」と記載した途端、企業からの面談の要請が毎日ひっきりなしに来るようになったといいます。

フリーランスの在宅勤務向けの求人サイトであるアップワーク(Upwork)でも、ハイアードやグラスドアと同様にブロックチェーン関連の技術者に対する求人は急増しています。中でもブロックチェーン技術に必要なプログラミング言語に熟達した個人への需要が、2018年第2四半期には増加傾向となっています。

米国での求人はニューヨークとサンフランシスコに集中

米国でのブロックチェーン関連技術者の求人数を都市別で見ると、ニューヨーク(24%)、サンフランシスコ(21%)の両市での求人が全体のうちかなりの割合を占めています。

一方、米国以外では、ロンドン(16%)、シンガポール(7%)、トロント(7%)、香港(6%)、ベルリン(4%)が、ブロックチェーン関連技術者の求人数のトップ5となっています。

C++などプログラミング言語の習得が必要

このように引く手あまたのブロックチェーン技術者を目指すには、ネットワーキングやデータベース設計、暗号化技術などに加え、プログラミング言語の習得が必要になります。

ブロックチェーン技術の領域で必要とされているプログラミング言語には、Go、Python、JavaScript、Javaなどがあります。

プログラミング言語のC++は、「ビットコイン・コア」と呼ばれているビットコインの開発者たちの間で最もよく使われています。また、イーサリアムの開発チームにより作られた「ソリディティー(Solidity)」という言語は、スマートコントラクトを記述するのに使われるもので、これもブロックチェーン技術者には必要とされています。

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