神奈川県相模原市緑区牧野の山間部で利用できるブロックチェーンを使った電子地域通貨「ゆーるコイン」がこのほど発行されました。エストニアに本拠を置くPEACE COIN社(Ryoichi Abe最高経営責任者)のブロックチェーンを使ったもので、山奥の過疎地域での人のつながりを強化し、地域活性化を図ることを目的としています。

「廃材エコヴィレッジゆるゆる」とは

「ゆーるコイン」は、相模原市の施設「廃材エコヴィレッジ ゆるゆる」を中心とした綱子地区で利用できる電子地域通貨で、同施設「村長」の傍嶋飛龍氏がコーディネーターとなっています。

この「廃材エコヴィレッジ ゆるゆる」とは、相模原市の山間部、綱子地区にある秘密基地のような施設で、コミュニティースペースやカフェ、ゲストハウスなどを備えています。わずか11軒の限界集落の中心にあった廃工場を、2013年に万華鏡作家の傍嶋飛龍氏が300万円で買い取り、廃材を使って3年がかりで自ら手作業でリノベーションしました。

廃材や近所の間伐材などを使ったまきを料理や五右衛門風呂に利用したり、電気は中古のソーラーパネルで発電したり、ごみはコンポストで肥料にしたりと、地球に優しい生活の実践を続けています。

紙幣型の地域通貨「ゆーる」は2013年から発行

「村長」の傍嶋氏は、地区の自治会長として限界集落の地域起こしにも取り組んでおり、その拠点となる「廃材エコヴィレッジ ゆるゆる」では、2013年から紙幣型の地域通貨「ゆーる」を発行。周辺地域で地域活性および人とのつながりを深めるツールとして活用されてきました。そして今回、その仮想通貨版として、スマートフォンのアプリを通じて利用できる「ゆーるコイン」の誕生となりました。

「ゆーる」が利用できる店舗には、中華料理店「Yamato-Ya」、パン工房「ス・マートパン」、マクロビオティックの考えに基づいた玄米菜食店「笑花食堂」、無農薬栽培農園の「コジマ農場」、マクロビのケーキ作りや豆乳石けん作りのワークショップを開いている「森魔女ゆきよ」のほか、ヘアカットや整体施術など、周辺地域のさまざまな物販やサービスがあります。

地域通貨「ゆーる」の利用可能先
https://tsunago-yu-ru.amebaownd.com/pages/235570/shop

ピースコインとは

「ゆーるコイン」のベースとなっているピースコインは、ユニークなアルゴリズムによって、人々がゆとりと生きがいを持ち、笑顔があふれる「豊かな社会」を実現することを目指して創設された、ユニークな仮想通貨です。

ピースコインは、心理・感情などとトークンエコノミーを連動させるという、ブロックチェーン業界において世界的にもイノベーティブなプロジェクトです。ブロックチェーンを使って国内総生産(GDP)に代わる新しい指標を作り出し、新たな経済圏を創造していくことを目標としています。

「感謝」や「助け合い」の気持ちをトークン化

独自開発したアルゴリズム「Proof of Thanks」は、世の中にピースコインを使う人が増えるほど、社会全体のコイン総量も増えていく仕組み。「ARIGATO CREATION」という新たなシステムにより、今まで金銭価値に置き換えることができなかった主婦の家事労働などをトークナイズすることも可能で、「助け合い」「分かち合い」「ありがとう」の気持ちを表す通貨として循環させられるようになっています。個人間だけでなく、企業や家庭、地域社会といった幅広いコミュニティーや、シャドーワークのような今まで経済的評価がなされなかった領域での流通を目指しています。

12月15日に「ゆーるコイン」体験イベント

今回発行された電子地域通貨「ゆーるコイン」の理解を深めることを目的に、2018年12月15日には、「廃材エコヴィレッジ ゆるゆる」とPEACE COIN社のコラボレーションにより、「ブロックチェーンでつくる『ありがとうで回る経済圏』体験イベント」が、「廃材エコヴィレッジ ゆるゆる」で開催されます。

イベントは10時半スタートで、ピースコインの説明会や、飲食店、フリーマーケット、ワークショップなどによる「ゆーるコイン」の体験マルシェのほか、仮想通貨や地域通貨をテーマにしたフリートークなどが行われます。18時からは、ドキュメンタリー映画「祝福(いのり)の海」の上映会が、東条雅人監督も来場して開催される予定です。

イベント参加にあたっては、各自のスマートフォンに「PEACE COIN」のアプリをインストールしておく必要があります。「PEACE COIN」アプリは、iOS用、Android用があり、それぞれApp StoreとGoogle Playからダウンロードできます。

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