仮想通貨TRON(トロン)は、エンターテイメントコンテンツに関するシステム開発を目的にICOを行い、2017年8月のBinanceによる2回のICOでは、それぞれ30秒と10秒ほどで完売した仮想通貨です。TRONはどのような通貨なのでしょうか?
価格や購入できる取引所、将来性に加え、一部で言われていた詐欺通貨疑惑についてもまとめてみました。

トロンの概要と時価総額

  • 通貨名:TRON(トロン)
  • 通貨単位:TRX
  • 公開日:2017年8月
  • 発行上限:1,000億TRX
  • 時価総額ランキング:14位(2018/4)
  • 取引所:バイナンス他

2017年8月のバイナンス上場前から大注目されていたTRON(トロン)ですが、トロンプロジェクトとは、Youtubeなどの仲介会社をなくし、クリエイターの保護とコンテンツの質を上げることを目的として発足しました。

ICO前からこれほど注目されていたのは、プロジェクト内容もさることながら、世界最大のマイニング関連企業であるBITMAIN社CEOのジハン・ウー氏が投資していたからだといわれています。

8月にバイナンスに上場後、12月には中国三大仮想通貨取引所の一つでもあるOKExにも上場を果たしています。さらに、2018年には、日本の取引所にも上場を予定しているという話が上がっています。

トロンの時価総額は、2018年4月の段階で10位台となっています。2017年には上場直後にも関わらす第6位まで上昇しましたが、その後の詐欺通貨疑惑や仮想通貨相場の暴落の影響を受けています。

トロンの特徴

トロンの仕組み

トロンのプラットフォームでは、デジタルコンテンツをブロックチェーン上に記録することで著作権を保障し、ユーザー(消費者)がコンテンツにTRXを支払って自由に視聴・購読することで作品に対する正当な評価と報酬が付与されることを目的とします。

また、分散型ストレージにより、多くのコンテンツのアップロードが可能となり、ストレージ管理のリスクを分散・軽減することが可能です。

トロンの開発者

トロンは、リップルの開発に携わっていたことで知られるジャスティン・サン氏が先頭に立って開発が行われており、同氏は利用者数1,000万人を超えるといわれるPeiwoという中国の音楽ストリーミング会社のCEOも務めています。

また、ジャスティン・サン氏はツイッターのフォロワーが35万人を超える有名で影響力の大きな人物で、自身のツイッターでトロンに関する情報発信を頻繁に行っています。

トロンの詐欺疑惑とは

前評判がとても高かったせいか、2018年に入り他のICO詐欺通貨問題と同様にトロンにも詐欺通貨疑惑がかけられ、価格は大暴落しました。

なぜ、トロンがそのような批判を受けたかというと、下記の3つの問題があったからです。

開発が進んでいなかった

詐欺通貨の多くは、ICOで資金を調達しても、そのまま開発することなくプロジェクトが消えてしまうというケースが多いです。トロンの場合、2017年12月にソースコードを公表したところ、一部の人から開発が全く進んでいないという指摘がありました。

確かに、トロンのロードマップでは、6段階でプラットフォームをアップグレードしていくことになっており、完成には約10年かかることになっています。

ICOを行っても開発が進んでいないという仮想通貨は多くありますが、加えて、完成に約10年もかかるということから疑いを持たれたようです。しかし、ロードマップの第1段階においては予定よりも8か月ほど前倒しで完成しています。この疑惑については払しょくされたと考えてよいでしょう。

ホワイトペーパー盗作疑惑

トロンのホワイトペーパーが、FilecoinとIPFSという2つのホワイトペーパーの文章の構成や言い回しが似ていることが、これら2つのプロジェクトの発明者で開発者でもあるジュアン・ベネット氏によって指摘されました。

これに対して、トロン側からは、盗作したわけではなく引用したものであると説明しており、多くのミスがあったことを謝罪したうえで、修正中であることを発表しています。

ジャスティン・サン氏の売却疑惑

2018年1月5日に、アメリカのwebサイトの「Raddit」にジャスティン・サン氏が自身の持つ60億TRXを売却している疑いがあるという投稿がアップされました。

株式の世界には、証券取引法により意図的な風評被害は罪に問われることにもなりかねませんが、仮想通貨の世界では、確証はなくてもこのような噂は人気通貨には良く起こりがちです。

ジャスティン・サン氏は、問題とされているアカウントは自身のものでもトロン財団のものでもないことを釈明しており、また、この投稿が出る前の段階で、トロン財団が保有する約342億TRXは2020年1月1日まで凍結されると発言しています。

トロンの将来性

2018年4月の時点での1TRXの価格は10円以下となっていますので、投資するには魅力的かもしれません。

異常な前評判から短期資金が相当流入しているでしょうから、これらがなくなると状況は変わるかもしれません。

またトロンは、次から次に大手企業との提携が発表されており、開発状況次第では再び人気が上昇する可能性も十分考えられます。リスクはあるものの価格が安いという現状を考えると注目したい仮想通貨となるでしょう。

トロンが買える取引所

トロンは、残念ながら国内取引所では購入することができませんが、前述のバイナンスやOKExなどの海外取引所で購入することができます。

トロンまとめ

ハイリスクハイリターンが仮想通貨の魅力でもありますから、その意味ではトロンはまさに仮想通貨の魅力を持つ通貨であるといえるでしょう。

詐欺通貨と疑われてしまったことをどのように払拭し、いつ、どの日本の取引所に上場となるのか、今後の展開が気になるコインです。