アルトコインはなぜ種類が多い?取引量の多いアルトコインは?

ビットコイン以外のアルトコインは世界中で1,000種類以上も発行されています。まだ知られていないコインも含め、頻繁に新しいコインが誕生しています。なぜこんなにも多くのアルトコインが発行されているのでしょうか?ここでは、多くのアルトコインが発行される理由を中心に解説していきます。
ビットコインのプログラムが公開されている
ビットコイン以外の仮想通貨(暗号通貨)のことをアルトコインと呼びます。アルトコインの種類がすでに1,000種類以上も発行されているというのは必然であり、それはビットコインの根幹をなすブロックチェーン技術が公開されているからです。
中央機関を持たずに誰からも管理されない仮想通貨は、サトシ・ナカモトという謎の人物のインターネット上の論文をもとに、有志である開発者の協力の下でビットコインとして発行されました。
有能な開発者は世界中に多く存在していますが、このインターネット上の論文なしには仮想通貨(暗号通貨)という発想が生まれることはなく、デジタルマネーとして新たに発行されることもなかったのです。
ところが、この論文が公表されており、すでにビットコインというデジタルマネーが開発されたことで、次から次に新たにビットコイン以上の仮想通貨を開発しようという流れができました。
ビットコインの成功事例
2009年に初めての仮想通貨として発行されたビットコインは、価値ゼロ円からスタートして2017年12月には230万円の高値を付けることになり、仮想通貨ビットコインとしてのプロジェクトとしては大成功を収めることになりました。
つまり、ビットコインの開発に携わってビットコインを2009年からホールドしていた人たちは、プロジェクト大成功の報酬として通常の仕事ではありえない膨大な報酬を手に入れることになったのです。
さらに、ビットコインに続けとばかりに新たに開発されたアルトコインであるライトコイン、イーサリアムなども同様の大成功を収めることになりました。
この事実は、ビットコインや他の有名アルトコインをしのぐような内容を持つ仮想通貨を開発することは、その見返りとして膨大な報酬がもたらされる可能性があり、これは次々にアルトコインが開発されるのに十分すぎる動機づけとなっています。
つまり、少なくとも現時点では、アルトコインの開発は非常に効率の良いビジネスとしても考えることができるわけです。
同じ仮想通貨は2つと必要はありませんので、ビジネスとして成功するためには、既存の仮想通貨をブラッシュアップしたものや新しい発想の下で開発される通貨となり、必然的にアルトコインの種類は増えていくことになります。
新しい資金調達法としての利用が増える
新しく開発された仮想通貨はICOとして取引所に上場していくことで、価値を大きく上げる可能性があります。そのためICOの契約の中でプレセールとして世界中から資金を募ることができ、新しい資金調達法として注目されています。
通常、設立間もない企業の場合には、銀行から融資を受けることは難しく、エンジェルなどの投資家から資金を募る必要がありますが、ICOでは比較的容易に世界中から資金調達が可能となっています。
銀行やベンチャーキャピタルなどから資金調達することは、厳しい審査などもあって簡単ではありません。しかしICOの場合には審査もなく、プロジェクトに関心を持ってくれる世界中の投資家がWeb上から資金を提供してくれます。
これを利用した詐欺コインと呼ばれるようなトラブルが続出していることは残念なことですが、ICO仮想通貨の中に宝物が潜んでいるのもまた事実なのです。
成熟した仮想通貨は分裂を繰り返す
ビットコインがハードフォークにより分裂を繰り返しており、イーサリアムも分裂を経験することになりました。
多くの報道ではコミュニティ間の権力争いとみる向きも多いのですが、むしろ成熟した仮想通貨は分裂を繰り返すことでより高度な仮想通貨に生まれ変わっていると考えるほうが妥当でしょう。
確かにコミュニティ間の争いという一面もありますが、それはきっかけにすぎず、大切なことは利用者にとってより良い通貨になっているかどうかということで、分裂していない仮想通貨とはいまだ未成熟な通貨であると判断しても良いのかもしれません。
この分裂はこれからアルトコインを増やす要因の一つとなっていくでしょう。
取引量の多いアルトコインとは
アルトコインの中には、ほとんど取引量のないものが圧倒的多数となりますが、かたやイーサリアムやリップルなどの取引量の多いものもあります。
取引量が多いといいことは、それだけ注目を集めている通貨で流動性を有していることになりますので、今後の将来性についても期待されます。
また、多くのアルトコインがそうですが、その内容が何らかの要因で世の中に認知されることで価値が高くなり、取引量も増えることになります。
ビットコインにしても、2009年の新規発行当時には世間からはそれほど注目されていませんでしたし、イーサリアムやリップルなどについても同様です。
今後も、新しい注目のコインが誕生する可能性もあり、仮想通貨をやるならアルトコインの動向にも注目しておく必要があります。